つぼブログ
30代未経験からエンジニアになった経験と現状を発信しています

30代未経験からエンジニアになった経緯

30歳からエンジニアを目指し、現在はWEB制作会社でプログラマとして働いています。

この記事では、私がなぜ30代から未経験でエンジニアを目指し、どのように転職できたのか、その経緯をお伝えします。
「30代だし未経験からは無理かも」「勉強してるけど本当に転職できるのか不安」という方に、少しでも参考になれば幸いです。

目次

  • 20代までの私
  • なぜエンジニアになろうと思ったか
  • エンジニアになるまでにやったこと
  • 振り返って思うこと
  • これからエンジニアを目指す方へ

20代までの私

20代までの私はやりたいこともなくただ呆然と生きていました。大学を卒業後、通信販売の会社に就職して働き始めたのですが、特にやりがいも感じず、ただ与えられた仕事を無心でこなす日々。

「出世したい」とか「稼ぎたい」などの願望もなく、ダラダラと毎日を過ごしていました。

そんな毎日を送っていると徐々に社内での信用もなくなっていき、段々と仕事も任されなっていきました。

8時間会社にきて何もすることもなく帰るというような日々も増え、30歳を目前に立派な窓際族状態に・・・笑

そのタイミングでようやく「このままではやばい」ということに気づきました。
遅すぎますね・・・笑

なぜエンジニアになろうと思ったか

しかし、これまでやってきた仕事は専門的なスキルを使う仕事ではなく、誰でもできるような仕事やその会社でしか通用しないようなスキルばかり。

もし今の状態でなんとなく転職をしても同じことを繰り返してしまうと思い、今後は自分が本当にやりたいことを仕事にしようと考えました。

そこでまずは自分の好きなこと・苦手なことを整理してみました。

  • 好きなこと:一人で黙々と考え、形にする作業
  • 苦手なこと:営業や接客など、人と接する仕事

すると「一人で黙々と考えて形にする作業」が好きだと気づきました。

たとえば会社で任されたExcelの売上管理表づくり。最初は面倒だと思っていましたが、関数を組み合わせたり、見栄えを整えていくうちに時間を忘れて夢中になっていました。「あれ?自分はこういう作業が楽しいんだ」と感じた瞬間でした。このような「一人で黙々と考えて形にする作業」は好きでした。

一方で、営業や接客など人と接する仕事は苦手意識があり、結果も出せませんでした。

「作ることに集中できる仕事なら頑張れるのでは?」
そう考えて始めたのが、プログラミングでした。

ProgateでPythonを触ってみると想像以上に楽しく、気づけば何時間も没頭。
「あ、これを仕事にしたい」と思うようになりました。

エンジニアになるまでにやったこと

エンジニアという職業について色々と調べてみると、目に入ってきたのは「30代未経験からの転職はかなり厳しい」という情報ばかりでした。

中には「未経験からエンジニアになるには1000時間の勉強が必要」という話もあり、「そんなにやらないと無理なの?」と驚愕したのを覚えています。

ただ、私の場合はプログラミングの勉強自体が楽しく、苦ではありませんでした。
「1000時間?それならやってやろう!」とむしろ燃えて、学習をスタートしました。

私はスクールには通わず、完全に独学で勉強しました。
理由はシンプルで、まずお金を節約したかったこと。そして、わからないことがあっても ChatGPT がなんでも教えてくれたからです。

勉強を始めてからエンジニアになるまでは、だいたい1年ほど。
その間に取り組んだことを、時系列でまとめると以下のようになります。

1. Python学習と副業案件(1〜3ヶ月目)

最初は「とにかくエンジニアになりたい」という気持ちだけで、業界の違いなどは特に考えずに学習を始めました。

とっつきやすいと言われていた Python を選び、3ヶ月ほど集中して勉強。運よくスクレイピング(WEB上のデータを自動で取得するプログラム)の副業案件を獲得でき、実際にプログラムを書いて報酬を得る経験をしました。

副業をした理由は二つあります。

  • 学んだことを実際の仕事で使った方が、より早く身につくと思ったこと。
  • スクールで学んでいる人との差別化を図りたかったこと。

この経験は転職活動の面接でも一定の評価をいただけたと感じています。

(副業の詳細については、また別の記事でまとめたいと思っています。)

2. ポートフォリオ作成と資格取得(4〜6ヶ月目)

次の2ヶ月でポートフォリオとして簡易的なブログサイトを作り、さらにPythonの資格(基礎試験・データ分析試験)を取得しました。

3. 転職活動と挫折(7〜8ヶ月目)

準備が整ったと思い転職活動を始めましたが、結果は惨敗。
20社ほど応募してもほとんどが書類落ちで、面接に進んでも一次面接まで。副業経験やポートフォリオ、資格を武器に挑んだつもりでしたが、まったく通用しませんでした。

ここで痛感したのは「Python未経験での転職はかなり難しい」という現実です。

理由はシンプル。Python が主に使われているのは AI やデータ分析の分野
これらの分野は高度な数学知識や研究経験が必要で、未経験から挑戦できるものではありません。
さらに Python を使って Web サービスを開発している会社自体が少なく、未経験者を採用する求人はほとんどありませんでした。

今振り返ると、業界研究をせず「なんとなく Python でエンジニアになりたい」と勉強を始めたことが失敗の原因でした。

この挫折をきっかけに、「自分はエンジニアとしてどんな仕事をしたいのか」を改めて考え直しました。

4. 方向転換とWeb制作の挑戦(9〜10ヶ月目)

改めて考えた結果、「将来的にはWeb系の開発をしたい」と気づきました。

なぜWeb系かというと、

  • 業界自体が成長していて新しい技術に挑戦できる環境 がある点
  • 自由な働き方ができる点

そこでHTML / CSS / JavaScript / PHP やインフラ、ネットワーク等のWEBの必須知識を勉強しました。勉強をある程度行ったところで副業でLP制作の案件にチャレンジ。実際に納品までやり切った経験は、大きな転機になりました。

5. WEB制作会社に内定(11〜12ヶ月目)

そして改めて転職活動を再開。副業での制作経験を評価していただき、なんとか現在のWEB制作会社に内定をいただくことができ、ようやくIT業界での第一歩を踏み出すことができました。

現在はホームページの制作やECサイトの保守業務、機能追加など実際にプログラマとして働いています。

振り返って思うこと

改めて振り返ってみると、思った通りのエンジニア転職ではなく、試行錯誤の連続でした。

スクールなどに通わず、完全独学で勉強をしたことも時間がかかってしまった原因だったと思います。ただ、独学で自分なりに考えて勉強や副業にチャレンジした経験は、「自走力」を鍛えるのにかなり役立ったと感じています。今の職場でも手取り足取り教えてくれるわけではなく、自分で調べてやり切ることを求められるので、独学で積み重ねてきた経験は今まさに生きています。

もちろん「最初から業界研究をしていれば、もっとスムーズに転職できたかも」という反省もあります。ただ、遠回りをしたからこそ「自分はどんなエンジニアになりたいのか」を考える機会を得られ、結果的に今の自分に合ったWeb系の道に進むことができました。

今はまだスタート地点に立ったばかりですが、Web制作にとどまらず、将来的にはWebサービスやアプリ開発にも挑戦し、多くの人の役に立つエンジニアを目指していきたいと思っています。

これからエンジニアを目指す方へ

未経験からエンジニアになることは可能です。
私自身、全くの業界未経験から30歳という年齢で、実際に転職することができました。

ただ、未経験からのエンジニア転職というのは、想像以上に厳しいというのも事実です。私は転職を目指して勉強を始めてから、平日は3時間、休日は6時間ほど勉強を続けていました。それでも「実務経験がない」という理由だけで書類選考で落とされ続け、本当に何度も心が折れそうになりました。

それでも諦めずに続けられたのは、勉強をすればするほど「プログラムを書くのが好きだ」と実感し、「これを仕事にしたい」という気持ちが強くなっていったからです。結果として、最後までやり抜いたことが転職成功につながったのだと思います。

私の経験から言えるのは、「強い気持ちを持って諦めなければ道は開ける」ということです。
これから未経験でエンジニア転職を目指す方にとって、少しでも励みになれば嬉しいです。

私もまだまだ駆け出しで毎日勉強中です。同じように挑戦している方と一緒に成長していければと思いますので、これからも情報発信していきます。どうぞよろしくお願いします!